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「採用できないことが当たり前の世界」にどう向き合うべきか?

読了目安:5分

深刻な労働力不足の中、従来の採用のあり方は今後、根本からの変容を迫られる。企業が生き残る鍵は「選ばれる」力に移行し、AIやテクノロジーを活用していく力も欠かせない。激変する労働市場において企業が人材を確保し生き残っていくための道筋について、30年以上の長きにわたり人材サービス業に携わる黒田真行氏が解き明かす。

「一強多死時代」の到来

2030年、2040年を見据えたとき、採用に関して企業はどのような環境に立たされるでしょうか。

黒田:労働力人口の激減により、企業と労働者の立場は逆転していきます。過去100年は採用する側が強い立場にいたわけですが、働く人から選んで“いただける”会社しか労働力を確保できなくなる。「いかに良い人材を採用するか」という“上から目線”な見方ではなく、「求める人材にいかに選んでもらえるか」という、これまでとは180度パラダイムが異なる時代がやってきます。「採集」の「採」に「用」いると書いて「採用」と言いますが、その言葉自体が遺物となるでしょう。

「採用できないことが当たり前の世界がやってくる」というのが、人事・採用を取り巻く将来として、一番リアリティがあるものだと思います。しかし、これは未体験の世界なので、どの会社も横並びでじわじわと採用が難しくなると考えている人事が圧倒的に多いのが現状ですが、「人材に選ばれるごく一部の会社」と、「まったく採用できない大多数の会社」に分かれていく「一強多死」の時代が到来することになります。̶̶

採用ができず人手不足に陥ったことによる倒産もすでに多数出てきています。

黒田:待遇を整えられない会社、地方の中小企業や不人気な業界・職種などから順番に、人を集めることが困難になってきます。2025年までは、人気や待遇が低くとも、広告を大量に出稿することでなんとか人を集めるということが、まだできていました。ところが2030年には、採用できない、人が来ない、結果として事業そのものが存続できない、場合によっては業界ごと消滅する、という現象が露わになってくると思います。

今もすでに、あまりの人手不足で満足に道路や上下水道の修理ができないといったことが起こっています。まだなんとか外国人雇用などで対応してはいますが、このまま円安が進み外国人も来てくれないとなると、いよいよ打ち手がなくなります。その時はすでに目前に迫っています。

机上の論理で

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WRITTEN BY

黒田 真行

ルーセントドアーズ株式会社代表取締役

1965年兵庫県生まれ、関西大学法学部卒業。1988年、リクルート入社。以降、30年以上転職サービスの企画・開発の業務に関わり、「リクナビNEXT」編集長、「リクルートエージェント」ネットマーケティング企画部長、「リクルートメディカルキャリア」取締役などを歴任。2014年、リクルートを退職し、ミドル・シニア世代に特化した転職支援と、企業向け採用支援を手掛けるルーセントドアーズ株式会社を設立。著書に『採用100年史から読む人材業界の未来シナリオ』『2040年の人材ビジネス大予測』など。

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